社長・代表者名を使ったなりすましメールに注意!LINEへ誘導する詐欺の見分け方と対処法


自分の名前をかたるメールが、自分の会社宛てに届いた…
「LINEグループを作って」と誘導されたけど、これって詐欺?

みやなりちあき
先日、私自身の名前をかたった「なりすましメール」が、私の会社宛てに届きました。これは、代表者や社長になりすまして社員をLINEなどへ誘導する「ビジネスメール詐欺(BEC)」の一種です。結論から言うと、このようなメールには返信せず、証拠を保存し、必要に応じて警察や弁護士へ相談することが大切です。実例をもとに、見分け方と対処法をお伝えしますね。
この記事はこんな方におすすめです!
✔️自分や会社の名前をかたる不審なメールが届いた方
✔️教室・サロン・お店を運営している個人事業主・経営者の方
✔️「返信していいの?」「警察に相談できる?」と悩んでいる方

みやなりちあき
教室ビジネスコンサルタントの、みやなりちあきです。
私は教室未経験の方の「ゼロからの教室開業」と、「10年続く教室の土台づくり」をサポートしています。
教室開業12年・米粉研究12年。延べ1500名の受講生を指導し、56名の認定講師を育成。株式会社dreamin/ヘルシーライフデザイン協会の代表として、法人運営も行っています。だからこそ、「経営者・個人事業主が、実際に直面するリスク」を、当事者としてお伝えできます。今回の詐欺メールも、私の会社に実際に届いたものです。同じ立場の先生方を守りたくて、この記事を書きました。
目次
実際に届いた「代表者なりすましメール」の実例
これが、実際に私の会社に届いたメールです。
※実際に届いたなりすましメール(メールアドレス等は伏せています)
ご覧のとおり、送信者名(表示名)には、私の氏名が表示されていました。けれど、実際の送信元メールアドレスは、私のものではありませんでした。
内容は、「今後の仕事のやり取り用に、LINEグループを作ってください」というもの。一見、業務連絡のようですが、これがまさに、代表者になりすまして、社員や関係者を別の連絡手段へ誘導する詐欺の典型的な手口だったのです。
この「なりすましメール」5つの特徴
今回のようなビジネスメール詐欺には、共通する特徴があります。当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
⚠️ なりすましメールの5つの特徴
① 社長・代表者の「実名」を使う
本人の名前を送信者名に表示し、いかにも本人からのメールに見せかけます。
② 送信元メールアドレスは、本人のものではない
表示名は本人でも、実際のアドレスは、まったくの別物(見知らぬGmailなど)です。
③ LINEグループなど、別の連絡手段を作らせようとする
「LINEグループを作って」と、メールの外へ誘導しようとします。
④ 最初から、お金を要求するとは限らない
いきなり振込を求めず、まず「連絡手段の移動」から入るのが巧妙な点です。
⑤ 社員や事務局を、別の場所へ移動させようとする
メールという「記録が残る場所」から、閉じたやり取りへ移そうとします。
特に気をつけてほしいのが、④「最初からお金を要求するとは限らない」という点です。今回も、まず「LINEグループを作ってください」から始まっていました。
ここで警戒せずにLINEグループを作ってしまうと、そこに別の人物を追加させられたり、やがて送金・ギフトカードの購入・振込などへ発展したりする可能性があります。「お金の話が出てこないから安心」ではないのですね。
重要|「表示名」と「本当のメールアドレス」は別物です
この詐欺を見抜くうえで、いちばん大切なポイントをお伝えします。
📧 メールの「送信者名」は、第三者でも自由に設定できます。
今回のメールも、こうなっていました。
表示名:宮成 千晶(本人の名前)
でも、実際の送信元:まったく別のメールアドレス
Gmailなどのメールサービスでは、「表示される名前」だけなら、誰でも自由に設定できてしまいます。つまり、「名前が本人だから、本人からのメール」とは、まったく限らないのです。
メールを確認するときは、表示名だけでなく、必ず「実際の送信元メールアドレス」をチェックするクセをつけてくださいね。スマホの場合、送信者名をタップすると、本当のアドレスが表示されます。
(前半はここまで)
(後半はここから)
なりすましメールが届いたら、どうする?【5ステップ】
実際に不審なメールが届いたときの対処法を、順番にお伝えします。落ち着いて、この順で対応してくださいね。
✅ ステップ1:返信しない
「警察に通報します」「訴えます」と言い返したくなりますが、基本的には返信しないのが安全です(理由は後述します)。
✅ ステップ2:削除する前に「証拠」を残す
すぐ消したくなりますが、その前に証拠を保存しましょう。メール本文・送信日時・送信元アドレス・スクリーンショットなどを残します。可能なら、メールヘッダーやMessage-ID(メール1通ごとの固有番号)も控えておくと、相談時に役立ちます。
✅ ステップ3:フィッシング報告をする
Gmailなどのメールサービスには、「フィッシングを報告」する機能があります。メニューから報告しておくと、同様の被害を防ぐことにつながります。
✅ ステップ4:社内・関係者へ共有する
いちばん大切なステップです。スタッフや関係者に「こんなメールが出回っている」と、すぐに周知しましょう(テンプレートは後ほど紹介します)。
✅ ステップ5:必要に応じて、警察・弁護士へ相談する
被害が広がりそうなとき、繰り返されるときは、警察や弁護士へ相談します。相談先は、次でくわしくご案内します。
「訴えます」「警察に言います」と返信してもいい?
これは、多くの方が迷うところだと思います。結論からお伝えします。
結論:基本的には返信せず、証拠を保存して、相談・通報する方が安全です。
なぜ返信しない方がいいのか。理由は、こうです。
・返信すると、「そのメールアドレスは”使われている”」と相手に教えてしまう(次の標的にされやすくなる)
・相手に警戒され、証拠隠滅につながる可能性がある
・そもそも、返信しても問題解決にはならない
気持ちとしては一言言い返したくなりますが、相手にせず、粛々と証拠を残して相談する——これが、いちばん賢い対応です。
\ 誠実に、長く続く教室ビジネスを /
こうした詐欺が増えるいまだからこそ、お客様から信頼される、誠実なビジネスの土台がますます大切になっています。売り込まずにコースが売れる、信頼ベースの教室づくりを、セミナーでお伝えしています。
詐欺メールを警察・弁護士に相談する方法
「被害はまだないけど、相談していいの?」——はい、被害が発生していなくても、相談や情報提供はできます。むしろ、早めの相談が、被害の予防につながります。
警察への相談先
● 警察相談専用電話「#9110」
緊急ではない相談の全国共通ダイヤル。発信した地域の警察本部の相談窓口につながります。「これは詐欺?どうしたら?」という段階でも大丈夫です。
● 警察庁「サイバー事案に関する通報・相談・情報提供」オンライン窓口
全国統一のオンライン受付窓口です。被害の有無にかかわらず、通報・相談・情報提供ができます。
(公開時に、警察庁サイト内の最新の受付窓口ページをご確認のうえ、リンクを設置してください)
● 緊急のときは「110番」
実際に金銭被害が発生した、犯行予告があるなど緊急の場合は、迷わず110番へ。
フィッシング・迷惑メールの報告先
● フィッシング対策協議会/迷惑メール相談センター
なりすまし・フィッシングメールの情報提供を受け付けています。同じ手口の被害拡大を防ぐのに役立ちます。
弁護士・法律の相談先
● 法テラス(日本司法支援センター)サポートダイヤル
☎ 0570-078374(おなやみなし)
「どこに相談したらいいか分からない」というときに、内容に応じた相談窓口や法制度を案内してくれます。
弁護士に相談した方がいいケース
次のような場合は、弁護士への相談を検討しましょう。
・繰り返し、名前を使われている
・会社名まで使われている
・社員や顧客にも、なりすましメールが届いた
・金銭を要求された/実際に誰かが振り込んでしまった
・会社の信用を傷つけられた
・犯人を特定したい
⚠️ 知っておきたい大切なこと
「なりすまされた=すぐに損害賠償請求できる」とは限りません。犯人の特定が難しかったり、実際の損害の立証が必要だったりするためです。過度に期待しすぎず、まずは被害の拡大を防ぐこと・証拠を残すことを優先しましょう。
なお、ビジネスメール詐欺では、なりすまされた側と取引先の双方に、損害賠償責任が生じ得ると指摘されています。だからこそ、早めの周知と対応が大切です。
いちばん大切なのは「スタッフ・関係者への周知」
技術的な対処以上に大切なのが、「こういうメールが出回っている」と、周りにすぐ伝えることです。知らせておけば、スタッフが引っかかるのを防げます。そのまま使える、注意喚起のテンプレートをご用意しました。
【社内・関係者への注意喚起テンプレート】
代表者名を使用した、なりすましメールが確認されています。
私から、メールやLINEなどで突然、
・「LINEグループを作って」
・「送金して」
・「ギフトカードを購入して」
・「別の口座へ振り込んで」
などの依頼をすることは、ありません。
通常と異なる依頼を受けた場合は、そのメールへ返信せず、必ず別の連絡手段(電話など)で、本人に直接確認してください。
このテンプレートは、SNSでのシェアや、スタッフLINEへの共有にもお使いいただけます。「みんなで気をつけよう」という空気をつくることが、いちばんの防御になります。
なぜ、社長や経営者の名前が狙われるの?
「どこから、私の名前や会社の情報が漏れたの?」と、不安になりますよね。でも、ここで知っておいてほしいことがあります。
会社のホームページ、SNS、Instagram、プロフィールなどから、代表者名・会社名・メールアドレス・スタッフ情報は、意外と簡単に手に入ります。
つまり、「個人情報が漏洩したから、名前を知られた」とは限らないのです。公開されている情報を組み合わせるだけでも、もっともらしい詐欺メールは、作れてしまいます。

むしろ、これからのAI時代は、「名前が合っている=本人」という考え方そのものが、もう危ないのかもしれません。大切なのは、「いつもと違う依頼は、必ず別の手段で本人確認する」という習慣を、持っておくことですね。
まとめ|名前が合っていても、信用しない
✅ この記事のポイント
✔️ 社長・代表者の実名が表示されていても、本人からのメールとは限らない
✔️ 「表示名」は誰でも設定できる。必ず「本当の送信元アドレス」を確認
✔️ 「LINEグループを作って」「別の連絡手段へ」の誘導は要注意
✔️ 最初からお金を要求するとは限らない(お金の話がなくても油断しない)
✔️ 対応の順番:①返信しない→②証拠保存→③フィッシング報告→④社内共有→⑤警察・弁護士へ相談
✔️ 被害がなくても、警察・専門機関に相談・情報提供できる

不安にさせてしまったかもしれませんが、正しく知っていれば、こわがりすぎる必要はありません。「名前が合っていても、いつもと違えば、まず本人確認」。これだけ覚えておいてくださいね^^一緒に、誠実で、安心なビジネスを続けていきましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 自分の名前を使った詐欺メールは、犯罪ですか?
A. なりすましによる詐欺行為は、詐欺罪や、状況により他の法令に触れる可能性があります。ただし、犯人の特定が難しいことも多いため、まずは証拠を残し、警察や専門機関に相談することが大切です。
Q. 社長名義のメールが届いたら、どう確認すればいいですか?
A. まず「実際の送信元メールアドレス」を確認します。表示名が本人でも、アドレスが違えばなりすましです。そして、いつもと違う依頼なら、電話など別の手段で本人に直接確認してください。
Q. 詐欺メールに返信しても大丈夫ですか?
A. おすすめしません。返信すると「使われているアドレス」だと相手に伝わり、次の標的にされやすくなります。返信せず、証拠を保存して相談・通報しましょう。
Q. 被害がなくても、警察に相談できますか?
A. はい、できます。被害が発生していなくても、相談・情報提供が可能です。緊急でない相談は「#9110」、オンラインなら警察庁のサイバー事案の受付窓口が利用できます。
Q. Gmailの表示名は、他人でも設定できますか?
A. はい。表示される「名前」は、送信者が自由に設定できます。だから、名前が本人でも、本人からのメールとは限らないのです。判断は、必ず送信元アドレスで。
Q. なりすましメールの犯人を、特定できますか?
A. 技術的・法的なハードルがあり、必ず特定できるとは限りません。ただ、証拠がそろっているほど、警察や弁護士が動きやすくなります。まずは証拠保存を優先しましょう。
Q. 弁護士に相談するのは、どの段階ですか?
A. 繰り返し名前を使われる、会社名も使われた、金銭被害が出た、犯人を特定したい——こうした場合が目安です。「どこに相談すれば」と迷うときは、まず法テラス(0570-078374)に電話してみてください。
誠実に、信頼で選ばれる教室ビジネスを
詐欺やトラブルが増えるいまの時代。だからこそ、お客様から「この人になら安心してお願いできる」と選ばれる、誠実なビジネスの土台が、これまで以上に大切になっています。
売り込まなくてもコースが売れる体験講座の作り方セミナーでは、小手先のテクニックではなく、信頼を土台にした、長く続く教室ビジネスの作り方をお伝えしています。
お客様を大切にする誠実なビジネスを、一緒に育てていきましょう!

少人数制で、じっくりお話を伺いながら開催しています。
※本記事は、実際に届いたなりすましメールの体験と、公的機関の情報をもとにした一般的な注意喚起です。個別の対応にあたっては、警察・弁護士等の専門機関にご相談ください。相談窓口の名称・連絡先は、公開時点の最新情報を各公式サイトでご確認ください。

